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御朱印とは

法話   2020/11/07
2020年11月07日放送

おはようございます。札幌市 峯光寺 小野隆見です。
皆様は写経をされたことはありますでしょうか?一字一字丁寧にお経を書いていく、心落ち着く時間です。写経中は余計な思いは生じずに、心静かに一心に努められます。
ではそもそも写経とはどのように始まったものなのでしょうか。
日本の7世紀頃、まだ印刷技術も無かった時代、インドから中国・朝鮮半島を経てお経が伝わってまいりました。お経とは仏陀の教えである仏教、つまりお釈迦様の教えが記されたものです。
この尊い教えを皆に伝えたい、しかし印刷技術が無い。それでは書くしかない。ということで奈良時代には国家事業として写経司という役職を任命し多くのお経を写し、それを当時各地に建立されていた国分寺等に配布していったそうです。それが写経の始まりです。
その後、写経を行うことで功徳が積まれるという文化が出来あがり、一般の人々に広まりそれぞれの祈りや願い事を写経の功徳力に託していったようです。
そうして書き上げた写経をお寺に奉納します。そうすることでお寺からは納経証明書を出されました。その納経証明書というのが昨今流行の「御朱印」なのです。現在では納経しなくてもいくらかの浄財を納めれば御朱印を授けてくださるお寺もありますが、本来は納経した証明書としての、それだけの功徳を積んだ証としてのものなのです。
最近では物理的印鑑を廃止し、電子印鑑へ移行するという動きも多く見受けられますが、お寺に直接納経し、直接御朱印を頂くという文化は変わらずにあって欲しいと思っております。
そうして御朱印を集めた後、その御朱印帳をどうするかというと、自分が死を迎えた際に、一緒に棺に入れて火葬してもらいます。自分がそれだけの功徳を積みましたという証明書となるので一緒に持って行くのです。
大切に保管しましょう。
写経会を行なっているお寺もありますが、今はご自宅で過ごす時間も増えていることと思われます。
この機会にご自宅で心静かに一心に努める写経、始めてみませんか?

札幌市 峯光寺
小野隆見

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