桜の咲く時節に
法話
2021/04/24
2021年04月24日放送
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おはようございます。えりも町 法光寺 佐野 俊也です。
本州からひと月あまり遅れ、いよいよ桜前線が、北海道にもやってくる時節になりました。花見に出かけて、春を満喫したいと思う方も多いのではないかと存じます。しかし残念ながら昨年に引き続き今年も、大勢で飲食を楽しむような状況では、ありませんね。
桜といえば私は、東日本大震災の直後の四月、宮城県を訪れたときのことを鮮明に想い出します。津波によって壊滅的な被害を受けた地域に、数本のソメイヨシノが咲いていました。多くの人が住んでいた海辺の町です。人影もない荒涼とした浜辺とコントラストをなすように、丘の上で鮮やかに映える花々の色。そのあまりの落差と人知の及ばない自然の力に衝撃を受け、言葉を失ってしまったのです。
温暖化の影響を受けて、咲く時期は例年hんかしていますが、気候が緩むと蕾が膨らみ、やがて一斉に開花をします。変わり続ける私たちの生活の中で、長年同じ花を見せてくれる自然の美しさ、そしてたくましさ。悲しい現実の中でも、その不変の姿は「被災された方々をきっと勇気づけてくれるのではないか」と、私は密かに感じました。
仏教詩人の坂付 真民さんに『今を生きる』という詩があります。
『咲くも無心 散るも無心
花は嘆かず 今を生きる』
喜怒哀楽の人生を繰り返している人間をしりめに、春がやっってくれば何のはからいもなく無心に花は咲きます。コロナ禍に耐えながらの毎日ですが、徒に嘆かず、一日一日、今この時を大切に生きることが、毎日の希望を導く力になるのだと、強く思うのです。
えりも町 法光寺
佐野 俊也
佐野 俊也
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