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福の神はここにいる

法話   2020/01/18
2020年01月18日放送

おはようございます、増毛町 龍渕寺 野村宣英です。
小正月が終わりますと、神事もそろそろ事納め。お正月もひとしきりの頃となりました。
新年を迎えるに際しまして、それぞれのご家庭が丁寧に歳神様をおもてなし致し、良い年を迎えられたことと思います。
よく、神様は神社、お寺は仏さま。この様に分けてお考えになる方が多いと思いますが、涅槃経と言うお経に物事の在り様を「福の神」と「貧乏神」に例えた有名なお話があります。
ある日、訪ねてきた福の神。勿論、快く歓迎されて家の中に招かれたのでした。
しかし、同じく訪ねてきた貧乏神。勿論、嫌われて追い返されたのでした。
すると福の神は申しました。
「私たちは一心同体であります。いつも行動を一緒にしていますので、残念ですが私も失礼します。」と申して福の神も家から出て行ったのでした。
このお経は、私たちが暮らしの中で忘れてはならないことを教え示しています。
物事は良い事ばかりは続かない。また、悪い事ばかりも続かないということ。
これは移り変わって止まない「諸行無常」であり、また「修証一如」や「煩悩即菩提」修行と悟りは一体であるという真理。仏道の「かたよらない道」、「中道」を説くのであります。
思うようにならない、楽しくない、つまらない。こんな風に思う時もあるでしょう。
辞めたい、諦めたい、投げ出したい、そんな時もあるでしょう。
そんな時、きっと「福の神」はそばにいて、その迷いや苦しみを過ぎてのちに「福」を届けてくれるのであります。
「生死とは即ち涅槃」「涅槃とは即ち生死」
迷い苦しみの中に生きて悟り、悟りとは迷い苦しみの中に生きる事である。
本年が皆さまの素敵な毎日と、幸せの連続でありますことを心よりご祈念申し上げます。

増毛町 龍渕寺
野村宣英

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