仏性
法話
2019/07/06
2019年07月06日放送
おはようございます、札幌市峯光寺 小野隆見です。
先日お檀家様より、庭の畑で出来た野菜を頂きました。それらの野菜は、4月1日に種を蒔くところから育てたそうです。北海道の4月はまだまだ寒く雪も残っております。その間、自宅の中で水をやり大事に苗になるまで育てあげ、暖かくなって来た頃やっと外の畑へ植え替え、そこから雨と太陽の光を浴びて、大きく育った。そんな手間隙かけた野菜を頂いたのです。大変有り難いことです。
仏教では、仏という時に性質の性と書いて「仏性」という言葉があります。
その時の通り、仏の性質という意味です。この仏性というのは、あらゆるものに備わっているのです。つまりあなたにも私にもどの人にも、仏の性質が備わっているのです。
詩人の金子みすずさんの詩に「星とたんぽぽ」というものがあります。
青いお空の底深く
海の小石のそのように
夜が来るまで沈んでる
昼のお星は眼に見えぬ
見えぬけれどもあるんだよ
見えぬものでもあるんだよ
散ってすがれたたんぽぽの
瓦のすきにだァまって
春のくるまでかくれてる
つよいその根はあるんだよ
見えぬけれどもあるんだよ
見えぬものでもあるんだよ
種は、そのまま何もしないと育ちませんが、そこに土や水、太陽の光に出会うこと芽が出て、それがやがて大きな身となります。
皆さんの性質にも、座禅という水と光を与えてみませんか?
札幌市 峯光寺
小野隆見
小野隆見