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「心の火」

法話   2018/06/16
2018年06月16日放送

おはようございます、旭川市 大休寺 永井皓純です。

私達には気持ち多あり感情というものがございます。日々忙しく日常を過ごし、色々な人と付き合いを持つと、時に些細なことで、誰かと感情がぶつかり合うことがあります。
同じ気持ちを持った人間同士ですからぶつかることもあるでしょう。
ぶつかりが、怒りの感情がお互いに生じると、とにかく相手が悪いと責めたくなり、自分は正しいと主張したくなります。怒りのままに勝ち負けの世界に持ちこんでしまうと、白と黒のどちらにつこうとも、余計に腹立たしいこともあります。
「怒りに燃える」という風に、怒りは火に例えられることが多いです。それはマッチを擦り合わせ、摩擦によって発火すると同じく、私達人の心や関係においても、自分と他者との間でも摩擦が起こり、火花が心に移り燃え上がります。
自分の心を見つめ、怒りに燃えた過去を振り返ってみるとどうでしょうか?私達の怒りの炎の出火原因は、大抵のことは小さな摩擦から火花が生まれ、どれも些細なすれ違いから起きている気がします。しかし、その小さな火花がお互いに燃え移り、そして大きな怒りの炎になっていく、私はこの大きくなった炎が、仏教では「瞋恚(しんに)」と呼ばれる怒りの煩悩だと思うのです。ですから、怒りの炎と言えど、根本から無くせるわけではありません。
大事なのは、自分の怒りの心が簡単に燃えないように日頃から努め、怒りの心についてしまった火を最小限に抑えることなのだと思います。

生きている木は簡単に燃えませんが、枯れた木はすぐに燃え上がります。私達の心も枯れた木のように渇いてしまえばすぐに燃えてしましますが、心を生き生きと豊かに潤っていれば、簡単には燃えにくいはずです。そして私達の心に潤いを与えてくれるのも、また、人と人との付き合いや、何気ない日常からだと私は思います。

旭川市 大休寺
永井皓純

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