「洗心」
今日9月24日は「清掃の日」だそうでございます。これは、昭和46年のこの日に「廃棄物処理及び清掃に関する法律」いわゆる「廃棄物処理法」が施行されたことにちなんでおります。
特に今日から10月1日までは環境衛生週間として廃棄物の削減、資源の再利用に努めましょうという期間で、生活環境を清潔にすることで生活環境の保全、公衆衛生の向上を図ることが目的とされております。
私達は生きている以上様々なゴミを出します。一つには自らの生命維持のために出す老廃物。それに生ゴミや紙くずなどの生活ゴミ。そして知らず知らずのうちに溜まっていく心のゴミです。
心の汚れも掃除、正しい処理をしないと、正しいものの見方が出来なくなるどころか、やがてそれがゴミとなり重大な病気を引き起こしかねない廃棄物となってしまいます。
禅の言葉に「洗心」というものがございます。これは文字通り心を洗うということです。それでは心を洗うにはどうしたらよいでしょうか。
一つは身の周りを整えることです。まずは目の前の小さなゴミから捨てることから始めましょう。そうして身の周りが整理整頓されてスッキリとしてゆけば物に対する執着から解放され気持ちもスッキリとして余裕ができるはずです。
そしてもう一つの方法が坐禅です。一日の終わりに少しだけの時間姿勢を正して呼吸を整え静かに坐り、自らを反省する時間を作ってみましょう。その日の心のゴミはその日のうちに。
「今日はあんなことをしてしまった、こんな事を考えてしまった」などうまくいかなかったことを素直に反省しましょう。
それが習慣づけられることによって心が洗われていくに違いありません。
どうか皆様が身の周りを整えると共に心の環境保全、心の衛生の向上を図り、より豊かな毎日を過ごされますようお祈り申し上げます。
村上 大玄