「健体康心、健康とは・・・」
法話
2016/09/03
2016年09月03日放送
暑い夏も終わり爽やかな初秋の季節を迎えました。秋と言えば何々の秋という言葉がいろいろありますが、今朝はその中のひとつ、スポーツの秋という事で、お話をさせていただきます。
体力作りに励むいい季節となり多くの人がジョギングや山歩きなどの運動にいそしんでいる事だと思います。そしてその第一の目的は、やはり健康作りではないでしょうか。
健康な人になりたいという思いは、全ての人の願いでありますが、その健康という二文字のもともとは、健康の健に体、健康の康に心と書いて健体康心という四文字から成り立っているのです。
すなわち健やかな体が健体であり、康らかな心が康心であります。が、いつの間にか丈夫な体、元気な体のみの健体だけが健康の目的となってしまい、康らかな心、康心がないがしろになり、忘れさられてしまっています。
体力のある人、丈夫な体の人のみが健康であるように見られがちですが、本当に健康な人とは、身も心もそろってこそ健康な人と言えるのではないでしょうか。
健体は、スポーツや運動などで培うことが出来ます。もう一方の康心は、仏様の教えである、貪りの心、怒りの心、愚かさの心を自分自身がコントロールすることによって養い育てる事が出来るのです。
そのひとつの手立てが坐禅であり、曹洞宗の教えの目指すところであります。
スポーツの秋にむかうこの季節、丈夫な体、体力作りと同じように康らかな心、康心作りにも心がけ、努めていきたいものであります。
それでは、今日も一日皆様方が健康で過ごせますように。合掌。
長万部町 大円寺
寺田 伸龍
寺田 伸龍