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「威儀即仏法 作法是宗旨(いいぎそくぶっぽう さほうこれしゅうし)」

法話   2016/08/20
2016年08月20日放送

私は愛媛県の瑞応寺という修行道場で修行を経験しました。修行道場の住職を堂頭(どうちょう)といいますが、堂頭和尚さんは日々の修行生活についてご指導下さいました。どこどこの掃除が行き届いていない、脱いだ履物がそろっていない、歩き方がだらしがないといったことです。そして「威儀即仏法 作法是宗旨(いいぎそくぶっぽう さほうこれしゅうし)日々油断なく過ごすように」と仰っていました。
この「威儀即仏法 作法是宗旨」という言葉は「日常生活の身なりや立ち居振る舞いは全て仏の道であり、これが曹洞宗の教えである」という意味です。
人の心は常に動いています。そしてその心の動きが身体の外に現れます。それは喜怒哀楽の感情が顔や動作に出るといったように、心と身体はお互い影響しあっているのです。
しかしお互い影響しあっているならば、逆に身体が心に影響を与えるということも考えられるでしょう。皆さんも汚れた部屋よりも整理整頓された部屋のほうが心落ち着くのではないでしょうか。日々の立ち居振る舞い即ち身体を整えることは、自らの心を整えることに繋がるのです。
そうであるから曹洞宗の開祖道元禅師は日々の修行生活を細かく定め、その大切さを説かれました。この教えは後に「威儀即仏法 作法是宗旨」といわれるようになったのです。
これは修行道場だけではなく、日常の私たちの生活でも同じことがいえます。私たちの日常生活のほんの少しの立ち居振る舞いの心がけで、心も体もともに整えられ落ち着いた生活ができるようになるでしょう。

函館市 大貫寺
長澤 隆光

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