法話

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「供養の心と形」

法話   2014/10/11
2014年10月11日放送

以前テレビを見ていたところ、ドラマの中で法事の話が出てきまして、お嫁さん役の方が法事をするにあたって『大事なのは気持ちだと思います。仕来りにこだわる必要はないと思います』と言われました。それに対してお姑さんは『形や仕来りが第一、気持ちは形には表せない』といわれました。 これは供養では心と形どちらが大事かということでしたが、これを見て私は考えさせられました。
供養の形は『祈りの形』であってそこには古くからの人の願い、すなわち亡くなった故人の心の安らぎを願う祈りがあると思います。 古来、人が亡くなれば故人を北枕にして団子を供え死に水をとり枕元には白い花を飾ります。これらは全て、お釈迦様の臨終のお姿を模したものであり、お釈迦様のように仏の世界に行き達、お釈迦様の様な仏様になって下さいと願う。『祈りの形』と言えると思います。法事でも身支度を整え少々窮屈な思いをすることで、その時間と思いが『故人に対する想い』というものを、深める事となるのではないでしょうか。
 供養の心ということでは、私がお世話になった方は『供養で一番大事なことは亡くなった方の事を、その子孫、縁者が忘れずにいることだ』と言われました。また、『その縁、恩に感謝の念を抱きながら日々の日送りをしなさい』とも言われました。 供養とは縁、恩を忘れぬ報恩の心と儀礼儀式の形をもって、故人の心の安らぎを祈ることではないでしょうか?
報恩供養御和賛という御詠歌に 『歳月いつか重ねきて遠くなりたる御親達いかで忘れん御教えの厳しき声と笑顔をば』とございます。先人の教訓、慈愛を日々忘れずに故人に感謝の思いをたむける為にも仏壇、御位牌を仰ぎ見て身を正し合掌をする日送りを共にしていきたいものでございます。

広尾町 禅林寺
高松 芳明

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