「縁について」
法話
2013/12/07
2013年12月07日放送
今日は縁について少しお話をさせていただきたいと思います。
縁というものは不思議なもので、一つには思いもよらない所で繋がっていたりするものです。
新しく知り合った方と共通の友人がいたり、もしくは知り合いの身内だった、というような経験はございませんでしょうか?
また逆にいつの間にか気づかぬうちに途絶えてしまうのも縁であります。
これも諸行無常の中の一つと言えるかもしれません。
沸かしたお湯をそのまま放おっておけば冷めていってしまうように、結ばれた縁も何もしなければ時とともに遠くなっていってしまうのでしょう。
せっかく結ばれた縁を途切れさせないためには、何がしかの努力が必要ではないでしょうか。
ですが特別に難しいことをする必要はないと私は思っています。
例えば年賀状や暑中見舞いのような季節毎のお手紙でもいいでしょう。
また今の時代多くの方がパソコンや携帯電話をお持ちと思いますので、電話をしたりメールを送ったりとちょっとした連絡がすぐにつくのではないでしょうか。
縁をつなぐ努力はそういったちょっとしたことでも十分だと思うのです。
少し話は変わりますが、縁という言葉が使われていることわざや四字熟語などを思い浮かべてみてください。
「袖振り合うも他生の縁」「合縁奇縁」など一つ二つはすぐに思いつくことと思います。
そうした言葉が昔から使われて幾つも残っているというのは日本人が縁というものを大事にしてきたからではないでしょうか?
このお話を聞いていただいているのもきっと何かのご縁と思って、今までに結ばれた縁を大事にして、少しでも長く続くよう心掛けていただけたら幸いと存じます。
愛別町 柏林寺
森川 昭雄
森川 昭雄