2012年12月29日放送
法話
2012/12/29
2012年12月29日放送
今年も残す所あと数日、12月は師走といい由来の一つに僧侶が仏事で走り回るぐらいの忙しい月と平安末期の「色葉字類抄(いろはじるいしょう)」に説明されております。
皆様も大掃除や新年を迎える準備などに毎日忙しく過ごされていると思います。その中、一年を振り返ると改めて時の流れの早さを感じます。北海道は自然が多く四季がはっきりとしております。
厳しい冬を乗り越え、雪解けの春を迎え、爽やかな緑の夏、お盆を過ぎると涼しくなり、豊かな実りの秋、そしてまた雪を見て正月を迎える、こうした自然の移り変りを感じる事がまた時の流れの早さを感じる事の一つだと思います。
修証義(しゅしょうぎ)の言葉に
「光陰は矢よりも迅(すみや)かなり、身命は露よりも脆(もろ)し。いづれの善巧方便(ぜんぎょうほうべん)ありてか、すぎにし一日をふたたびかへしえたる。」 月日の過ぎるのは例えると、放たれた矢よりも早いし、私たちの命は朝露よりも儚(はかな)い、どんな方法を尽くしても、過ぎ去ってしまった一日、時間は取り戻すことは出来ない。とあります。
ですから、この与えられた命を大切にして日々の生活を送り、生かされている事に感謝し、変える事は出来ませんが過去を振り返り反省しまた歩みを進める。そうすれば少しでも良い時の流れを感じる事が出来ると思います。
また新しい年を迎えようとしております。皆様も良い年をお迎え下さい。
京極町 龍門寺
中川 玄雄
中川 玄雄