2012年5月19日放送
法話
2012/05/19
2012年05月19日放送
東日本大震災から、1年2ヶ月が過ぎました。3月11日前後には、いろいろな企画で被災時の悲惨な様子や、日々耐えながら心強く生きる報道がされました。私たちが当たり前に生きている、一瞬の前触れもなくすべてが破壊されてしまう映像でした。
「どうして私はここにいるのだろうか」
仏の世界は「つながり つながる 生かされて、生きる」 ご縁の尊さに気づき、物を見て考えて行動している。お釈迦様は、「生かされている」「ともに生きる」ことを踏まえて日々の出会いを大切にする「思いやり」を説かれています。私達は、いろいろな「おかげ」をいただいて生きているのです。「であい」は、不思議なめぐり合わせなのです。いや、極端なことを言えば良い悪いという判断に関わらず、出逢うべき出逢いであると言えます。相手も必然的なことであったのです。
ここで「感謝する」「お願いする」「約束する」3つの心を考えたいと思います。「ありがとう」と誠実に接する時、温かい込み上げてくるものを感じるものです。きちんとした願いを抱くことによって、するべき役割や行動が再認識されるものです。私達、それぞれ見方や考え方は異なりますが、約束を守ることこそ安らぎの世界の実現への道となります。
三笠市 唱和寺
加勢 道胤
加勢 道胤