2010年4月24日放送
法話
2010/04/24
2010年04月24日放送
ちょうどこの時期、福井県の曹洞宗大本山永平寺では、たくさんの檀信徒の皆様と、僧侶が集い、仏さまとのご縁を結ぶ、年に一度の大法要が営まれております。 その永平寺で私が修業時代に、開祖道元禅師様がご生誕800年を迎えられ、お寺の中にこのような言葉が提示されていました。
はきものをそろえると心もそろう
心がそろうとはきものもそろう
脱ぐときにそろえておくと
はくときに心が乱れない
誰かが乱していたら
黙ってそろえてあげよう
そうすれば 世界の人の心もそろうでしょう
私がとても好きな言葉です。
今度、自分の履物を確認してみてください。乱れてないでしょうか?もし乱れていたら直しておきましょう。まずは自分の心をそろえる。 そして「だまってそろえてあげよう」。
そろえてあげたんだから…と胸を張るのではなく、何も求めることなくただそろえてあげる。これがとても大事なことです。
こんな些細なことですが、それを積み重ねていけば世界の人々の心がそろう。なにげないひとつの行動で自分の心がそろい、自分以外のひとの心もそろい、そしてそのことによって世界の人の心もそろう。
自分のなにげない行動が世界を変える力となる。
そのなにげない行いが仏道なのです。仏様の道なのです。
今日からでも遅くはありません。ご一緒に実践してまいりましょう。
岩見沢市 孝禅寺
安彦 智峰
安彦 智峰