2010年3月20日放送
法話
2010/03/20
2010年03月20日放送
今日は春のお彼岸の三日目になりました。冬の長かった北海道のこの地も、ようやく春になって雪解け水が沢を満たし、木々に大地に潤いをもたらすようになりました。そんな好時節の春のお彼岸は、まさに心のオアシスと言ってもいいのではないのでしょうか。
私は団塊世代まっただ中の一人です。ITやインターネット等なかなかついていけません。特に現代社会はあわただしく、時の流れをとても早く感じています。そんな世相の荒波に飲み込まれないためにも、一週間心を落ち着けてご先祖様をしのび、手を合わせることによって自分の気持ちを今一度しっかりしたところにおきたいものです。
お彼岸は日本独自の仏教文化としてとても大切な行事です。 このお彼岸に、亡き父母を想い、亡きご先祖さまに感謝の気持ちで、ご供養するということは、自分の命の根源に手を合わせるということです。父母を愛し、ご先祖さまを愛するということは、自分の命の根源を愛するということです。 ご先祖さまのおかげで人間としての命をいただいている私たちがいます。そう考えると手を合わさずにはいられません。手を合わせるということは、心を合わせることであり、心を合わせるということは命を合わせることでもあります。
ご先祖さまと強い絆で結ばれている私たちです。これからも感謝の気持ちを忘れることなく、心をこめてご供養をしていくことが、私たちの幸せへとつながってゆくのです。
安平町 見龍寺
守屋 敬道
守屋 敬道