法話

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2010年2月27日放送

法話   2010/02/27
2010年02月27日放送

厳しかった寒さの季節も、ようやく峠をこえようとしています。凍てついた北海道の冬の夜、私はたびたび澄み切ったえりもの空を眺め、星の輝きに魅せられました。
「真砂(まさご)なす 数なき星のその中に われに向かひて 光る星あり」
明治の歌人、正岡子規がよんだ歌ですが、こぼれるような星空の中で、自分だけに語りかけてくる、たった一つの星に出会うことができたらすてきですね。
私たちが星の輝きに美しさを感じるのは、それが微妙に変化しながら、またたき続けるからです。宇宙物理学者の佐治晴夫(さじ はるお)先生は、星がまたたくときの光の強さの変化を“ゆらぎ”と呼び、大気がゆらめくせいで、光の道筋が変わり、光の量が増えたり減ったりするように見えると説明しています。佐治先生によると、星のまたたきの“ゆらぎ”と私たちがとても安らかな気分でいるときに出てくる脳波の強さの“ゆらぎ”に共通性があるそうです。そんな話を聞くと、ますますあの無数の星の一つが、私を呼んでいるような気がします。
夜空の星は、私たち人間に宇宙の存在を教え、同時に私たち自身も宇宙の一部であることを教えてくれます。私たちは地球という小さな天体の住人として生まれましたが、この地球も広大な宇宙の中の存在です。そして、その小さな天体に住む私たち一人ひとりは、とても小さな生命ですが、宇宙の長い歴史のなかにあって、たった一人の、今という瞬間にしか存在しない、かけがえのない生命(いのち)なのです。
もし宇宙に意志(こころ)があるとすれば、宇宙でたった一人しかいない、この自分を大切にするよう望んでいるのだと、思わずにはいられません。

えりも町 法光寺
佐野 俊也

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