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2009年11月21日放送

法話   2009/11/21
2009年11月21日放送

先日、新聞に「価格安定へ。ふぞろいの野菜達が出荷」という記事がありました。
「ふぞろいの野菜」とは大きかったり小さかったり、形や色が悪い、曲がっている、傷があるなど普段は市場に出荷されず処分される規格外の野菜のことです。
しかし、規格品と同じように手塩に掛けて育てられた事には変わりなく新鮮で味・安全面には全く問題はありません。
この「ふぞろいな野菜」が取り上げられた理由は他でもありません。今年は七月の長雨、低温、日照不足で全国的に農作物は大変な被害を受けました。
先っぽが真っ黒に染まり倒された秋撒き小麦、雨に流された玉葱、花が枯れたジャガイモなど例年に無い「異変」を身近な所で目の当たりにしました。
少しずつ野菜の高騰、品不足がテレビ、新聞などで報道され始め、「ふぞろいな野菜」が注目されたのが八月中頃でした。
そんな時、私達は野菜を手に取り「高いなぁ」と不満を抱く前に生産者の方々を想ったでしょうか。
いびつな野菜を避ける前に生産者の方々の手間、苦労を想ったでしょうか。
振り返ると「苦労を強いられているのは消費する側」だとする身勝手で自己中心的な自分にふと気付かされたのです。
「功の多少を計り彼の来処を量る」この言葉は自分の口に食物が入るまでにどれだけの人々の手を経て此処に到るのであろうか。その人々の想いも一緒に頂こうとする『感謝の心』を教えてくれます。
食事の時は心から唱えたいものです。「いただきます」「ごちそうさまでした」

由仁町 由仁寺
高山 和成

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