法話

柔らかく、緩やかに

法話   2026/07/26
2026年07月26日放送

おはようございます。北広島市龍仙寺 清水碩峰です。
あれは良くてこれは駄目。あれは好きでこれは無理。三十三歳となった私は知らず知らずのうちに二十代で得た僅かな知識を基に「自分の型」をつくって、そこに自らはまってしまい抜け出せない。そんなことが日々の生活の中で増えてまいりました。
先日、私のいるお寺で役員会議があり、そこで役員の方々と今後のお寺について議論をすると、私の意見とは真逆の意見が出てきたのです。寺に生まれ、寺に育てていただいた私の意見の方が絶対に正しいと思い込み、聞く耳を持たず、結局議論は平行線のまま終わりました。「自分の型」を理由に凝り固まった、頑固な私がいたのです。
皆様はどうでしょう。ついつい自分の価値観で曲がることも折れることもできなくなってしまった経験はございますか?
榮山禅師様は伝光録の中で「器に随う水の如く、物に倚る空の如し」とお示しです。これは器に随ってかたちを変える水のように、物に模られて多様に見える空のように、何事にも耳を傾け柔軟であるべしと解釈することができます。
十人いたら十通りの見方があり考え方がある。私の考え方が絶対正しいと思う「自分の型」を一度おいて、周り人々の意見を聞くことの大切さ、どんなことも様々な面から考える融和さに気づかされました。この智慧を大事に、今日も精進いたします。
一度きりの人生。柔らかく、緩やかに。

北広島市龍仙寺
清水碩峰

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