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「いただきます」のこころ

法話   2026/06/14
2026年06月14日放送

おはようございます。滝川市興禅寺 芳村紀良です。
私たちが食事の前に自然と口にする「いただきます」。この一言には、日本人の美しい心遺いと、仏教的な意味が込められています。
「いただきます」は、もともと「頂く」という謙譲語から生まれた言葉です。食事を前にして、食材となった命や、それを育て、調理してくださった人々への感謝を表す言葉です。仏教では「命のつながり」を大切にします。私たちが生きるためには、他の命をいただかなければなりません。その事実を忘れず、感謝の心を持つことが「いただきます」には込められています。
私は、趣味の一環として畑を耕して野菜を育てています。土を耕し、肥料を混ぜ、水をまき、種をまき、成長過程を見守りながら、体の節々を痛くしながら周囲の野草を摘み、収穫が終われば土をならして落ち葉を混ぜ、腐葉土を次の年の準備をする。
畑仕事を通じて自然の恵みと丹精込めながら育てることがどれほど大切か、身をもって知ることができました。野菜が育つ過程では、天候や土の状態、虫や病気様々な困難があり、決して簡単なものではありません。我が子のようにとはいきませんが、それなりの手間と時間をかけて向き合います。そんな中で収穫できた作物を食卓に並べる時、改めてその命に感謝する気持ちが湧いてきます。
人間、一人では生きていけません。食事の前に「いただきます」と手を合わせることは、命と命のつなぐとても大切な習慣であり、この積み重ねが、やがて自分自身の心を豊かにし、他者への思いやりにつながります。
他人事ではありますが命の大切さを思い出す小さな修行として日々の感謝と敬意を忘れず、自分自身の謙虚な心を育んでいきましょう。

滝川市興禅寺
芳村紀良

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