おはようございます。旭川市　大休寺　永井　皓純です。
コロナ禍で過ごす私たちの生活、今まで普通に行ってきた仕事や趣味、人との触れ合いが少なくなり、「退屈」だと感じる方は多いのではないでしょうか。
私たちが普段口にする「退屈」といいう言葉は
「昨日見た映画は退屈だった」
「つまらない話で退屈した」など、することがなくて暇な時、つまらない、飽き飽きするといった意味で使用されています。
実は「退屈」という言葉は仏教から生まれたことがであり、仏教修行の厳しさに負けて修行する気力がなくなること、文字通り修行に屈して心が退くことを意味します。
仏教的な意味に限らず、自分が向き合うべき課題が大きすぎて投げ出してしまう時、気持ちが薄らぐことで何かを諦めてしまうという経験に、覚えがある方は大勢いると思います。
身近なことで言えば習い事をすぐに辞めたり、ダイエットを諦めたり、禁酒禁煙宣言を撤回するなど、諦めること挫折をした経験を知らない人はいないと思います。
私たちが「退屈」だと感じた時、果たしてそれはすることが本当に無くて暇なのか、するべきことがあるにも関わらず躊躇しているのか、どちらなのかを一度深く考えてみる。もしかしたら中途半端な事柄を、自分でも忘れていた課題を思い出すかもしれない。
道元禅師は
「私たちは皆いずれ死ぬ存在であるから、時間をいい加減に使って過ごさず、それぞれの人が一生懸命に毎日を過ごすことを大切にしなさい」と示されています。
「退屈」だと思う時、今一度自分自身の心を見つめてみる。不自由が続くこの時代でも自分のため、他人のために考えられることや行動できることもあるのではないでしょうか。