Remember me
法話
2020/04/11
2020年04月11日放送
おはようございます、岩見沢市 孝禅寺 安彦智峰です。
「誰かが想い続けていたら、その⼈は⽣きていることになるんじゃないでしょうか」
これは先⽇観た映画の台詞です。この台詞を聞いたときに、ある映画を思い出しました。ディズニーピクサーのアニメーション映画『リメンバー・ミー』という映画です。
この映画はメキシコで年に⼀度⾏われる「死者の⽇」を題材にした映画で、この「死者の⽇」とは死者を年に⼀度この世にお迎えする⽇、⽇本でいうところのお盆を連想させますね。
実際にはその意味合いは⼤きく異なるのですが、特別な祭壇を祀り死者を想うという点では、宗教、国が違っても変わらないのかもしれません。
この映画では死者がこの世に戻ってくる条件として祭壇に写真が飾られていること、写真が飾られていなければ死者は戻ってくることはできない。そして、⽣きている⼈の記憶、思い出からも消えてしまうと、その死者の国からも消えてしまうということが描かれております。
私の師匠がお葬儀の際に必ずするお話があります。
それは「故⼈を忘れないでください。忘れないことが何よりの供養です」と。
私たちは、⽣と死を超えた⼈とのつながりを、⼤切にしたいと考えております。
忘れないから法事をする、お参りをする。みんなが忘れないように法事をする。その⼈を想うこと、思い出すことは⽴派な供養です。
映画を観て、⾃分がこの世からいなくなった後に、誰かが⾃分のことを想ってくれたり、思い出してくれたり、存在を知ってくれたならばとてもうれしいことだなと思いました。
岩⾒沢市 孝禅寺
安彦智峰
安彦智峰