おはようございます、札幌市　含笑寺　神谷俊英です。
二十年前の出来事でした。ある友人と久しぶりに再会した時の話です。
高校を卒業して以来、数年ぶりに友人と会い食事をしました。その頃、彼は、結婚をして、娘さんが生まれた時でもあり、2人で祝杯をあげました。お酒を酌み交わし、積もる話に花が咲き、この時、私の心に深く残ったものがあったのです。それは、娘さんの写真を見ながら、彼が語った言葉とクシャクシャにほころんだ彼の笑顔です。
「笑顔でいるのが楽になったよ」と彼の言った言葉に私はどういう事なのだろうと思っていると、父親を小学生の時に亡くしていた彼が語ったのです。「記憶の中の父親を思い起こすと、父親の笑顔をはっきりと覚えているんだよ。色々と怒られたりもしていたのに不思議なもんだなぁ」
彼は続けて言いました。「俺も、子供には笑顔の自分を思い出してほしいなぁと思ったんだ。いつ死ぬかわからないし、子供だけではなく、家族や友達に思い出してもらうなら笑顔の自分がいいなあって思って。そう思ったら気持ちが軽くなって、子どおの顔を見ていたら余計にそう感じたよ。だから最近、笑顔でいることが楽になってさぁ」と照れながら幸せそうに話してくれた彼の言葉と笑顔が、私の心に深く残っています。
あなたは普段、どんん表情で、どんな姿勢で人に接していますか。人の様子を伺うばかりで、心も表情も堅くしていませんか。
笑顔でいることが幸せへの近道に成りうること、笑顔を大切な人に届けたいと願い誓うことが生きる活力とあることを、私は友人に教えられました。
なぜなら、あの時の友人の笑顔を思い出すたびに、今でも私の心が温かくなり、自分自身も彼のように在りたいと感じるからです。
さて、あなたの笑顔の行方はどうですか。