梅の香り~優しい心~
法話
2026/05/10
2026年05月10日放送
おはようございます。新得町永福寺 大崎道春です。
私の住んでいる新得町も気づけば桜の季節も過ぎ、これからは新緑の装いと相まって峠の麓では梅が薄いピンクの花を一斉に咲かせます。今日は「梅の香り」の話です。
昨年の十月に札幌で研修会がありました。その研修会でかつて永平寺で修行を共にした同期が講師として招かれていたので、再会と抗議を楽しみに出席しました。更に、こんな機会はめったにないので、同期に絡子の裏に禅の言葉を筆で書いてもらうこともお願いしました。因みに絡子というのは私達おぼうさんが首からかける、袈裟をコンパクトにしたエプロンのようなのもです。
それから、お願いした包みがお寺に届いたのは一か月ほどしてからでした。中には絡子と手紙があり、手紙には禅語の読み方と意味が添えられていました。こんな風に…
読み…梅は寒苦を経て清香を発す。意味は、梅は厳しい寒い冬に耐えてこそ、春一番に咲き清純な香りを発するのです。梅の花が美しいのは自然に耐え、その力によって育てられるからなのです。人もまた同じ、その時辛く逃げ出したい経験も時がたってみればその人の大きな財産となります。その苦労を知らないで育った人は、大きな試練にあった時にそれを越えることが困難です。苦しい経験の中から人の痛みがわかり、やがては優しい人となりますようご祈念いたします。
みなさんにも人の気持ちがわかる優しい心を紡いでほしいと心から願います。
新得町永福寺
大崎道春
大崎道春


