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法話   2021/07/03
2021年07月03日放送

おはようございます。函館市 高龍寺 永井 正人です。
先日、お寺で小さなお茶会が開かれ、私も参加させていただきました。普段習っているお茶の先生を招いての恩返しの茶会だそうです。
私にも増して緊張していたのが、今回このお茶会を企画したお檀家の野村さん。初めて務める「亭主」の大役に緊張していた野村さんに対して茶道の先生が一言。
「大丈夫ですよ。お茶席の主催者は何も難しく考えることはないんです。ただ、お客様をどうもてなし、どうすれば来て良かったと思っていただけるかに気を配れば、自然とやるべき事、話すべき事はみえてきます」ですって。
聴きながら私も、なるほど、とうなずいていました。確かに、緊張感とともに過ぎていった久しぶりのお茶会、終わって私の心に真っ先に浮かんだのは「楽しかったなぁ」の感想でした。
難しく考えず、もてなす。この気持ちで日々を過ごすことができたらどれほど素晴らしいことでしょう。我々が日々もてなす相手は、いただいた自分の命です。
よく、人生は一瞬であると言います。つかの間の煌めきを放つこの命をこの世の間全力でもてなし、最後に「ああ、良かったなぁ」と思えるように心掛けましょう。
命をもてなすにはまっすぐな生き方、悔いのない生き方が必要です。茶道が客人のもてなし方を突き詰めて洗練されていったように、はるか二千五百年前から、仏教はこの「どう生きるか」 「命をどうもてなすか」を向き合ってきました。
お寺では生きている方、亡くなられた方、全ての命を等しくもてなす場所です。その方法は一つではありません。道元禅師はその中で座禅を選びました。座禅をはじめ、命のもてなし方のヒントで溢れています。お寺に足を運び、かけがえのない命のもてなし方を探ってみてはいかがでしょうか。

函館市 高龍寺
永井 正人

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