おはようございます。江差町　正覚院　松原　直俊です。
コロナ禍になって、ここ最近、檀信徒の御宅に伺っても、総じて明るい話は少なくなったように思います。ですが、先日、Aさんの御宅にお参りに伺うとこう言われました。

「オッさん、オラの分のワクチン、オッさんにやるから！七十過ぎのオラが打つより、働き盛りのオッさんがワクチン打った方がいいべ！」と。
ん？と思っている私に、Aさんはこう続けます。
「オラ、コロナにならねぇんだ！したって、毎日、晩酌する時、いつも焼酎４、お湯６で飲んでんだけど、今は逆に濃くして６：４にして濃いの飲んでんだ！アルコール消毒しているから、何ともねぇんだ！」と、焼酎の瓶を片手に大笑いをするAさん。
するとAさんの奥様は
「あんた、バカでないの！そんなことしてたら、コロナになる前に飲みすぎて具合悪くなるよ、本当に！」と言います。

私は久しぶりに檀信徒の御宅で心から楽しく笑わせていただきました。もちろん、ワクチンを私が先に頂けるわけでもなく、焼酎を濃いめに飲んでいるからといって、コロナにならないわけでもありません。ですが、私はそのAさんの気持ちがとっても嬉しく、「ありがとうございます！」と言うと
「なんも、いいんだ！」と明るい笑顔と優しい言葉で見送ってくださいました。
そんな時、私は、御釈迦さまの「明るい笑顔と優しい言葉で人に接することは、相手を幸せにするよ。」と言う、み教えを思い出します。
コロナ禍で、多くの人と接することが制限される時だからこそ、御家族や身近な人と、少しでも、明るい笑顔とやさしい言葉で一緒に笑い合えることが、とても大切で必要なことなのではないかと、Aさんに教えていただきました。
こんな時だからこそ！