おはようございます。札幌市　峯光寺　小野隆見です。

曹洞宗の御詠歌に「報謝御和讃」というものがございます。
「報謝」とは報恩謝徳の略で、ご恩に報い、様々な功徳に感謝する事です。
「報謝御和讃」の三番をお唱えしてみます。

「一期一会の人の世は　尊きものと知るものを
み驚き今日のおもてなし　いかで忘れん謝共に」

一期一会というのは一生に一度の出会い、つまり次にいつ会えるのかわからない。人と人との出会いというもの、それは大変尊いものです。心の込もったおもてなしを、どうして忘られますか、お互いに忘れられません。というものです。
コロナウィルスの影響で、今までいつでも会えると思っていた人に会えなくなったという方も多くいらっしゃることと思われます。
そうなんです。再び会える保証というのは、実はコロナウィルスに関係なく最初からなかったのです。元々、明日のことは誰にも分かりません。いつも一期一会だったのです。
だからこそ、今日出会う人、今一緒にいる人との時間が尊いものであり、忘れられないものなのです。
このような時だからこそ、改めて気づく事を、大切にしてゆきましょう。