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伝わる想い

法話   2020/02/29
2020年02月29日放送

おはようございます、深川市 延命寺 松本州央です。
本日は、供養の一つについてお話したいと思います。
皆さんは亡くなられた方に対してどのような形が供養になるか、考えたことがありますでしょうか?
豪華なお花、沢山のお菓子がお仏壇に御供されていることだけが供養ではありません。
ある檀家さんの話ですが、中学生の女の子がお父さんを亡くされました。
私はお参りに伺いますが、非常に暗く悲しむ姿であり描ける言葉が見つかりませんでした。
私は祭壇の前で一緒にお経を読んでみようと経本を渡し、初めは目で追う様子でしたが、伺うごとに一緒に声に出して読んでくれるようになりました。
四十九日を迎えるころには経本がなくても般若心経を覚え私の後ろで読んでくれるのです。私はその女の子に「お父さん嬉しいと思うよ」と言うと「はい」と言ってくれました。
悲しみに暮れていた女の子が笑顔を見せてくれた時の表情は今でも忘れられません。
耳には聞こえないお父さんの声を心で聞いたのでしょう。
女の子も心でお父さんに語りかけたのでしょう。
私がお伝えしたいのは、見た目や形にとらわれない、心のこもった事が何よりの供養ではないかと言う事です。
道端に咲いているお花、食事の時に「これ好きだったなぁ」と想い小皿にとりわけお供えする。
またなれないお経を読む気持ちなど何気ない気持ちが亡き方に伝わるものです。
今の自分が在る事は、ご先祖様があってのものです。深く感謝の気持ちを持ちお仏壇の前に座って下さい。その感謝の気持ちは必ず伝わるものです。

深川市 延命寺
松本州央

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