おはようございます、湧別町　明光寺　川村光亘です。
宗派問わず、般若心経はメジャーなお経と言えますが、最初の方に色即是空、空即是色と出て来ます。哲学的には色＝生、空＝死だとか因縁がとか色々な解説をされている人がいますが、小難しい物ではなく、色は目に見える物、空は見えない物と考えてください。今自分自身が見えている物＝色は即ち是空なので、本当のところは見えていないということです。ちょっと難しく感じるかもしれませんが、例えば一人の人を見たときに感じる事はその人によって違いますよね。見た目がちょっとおっかない人でも友達から見ればいい人に見えるし、知らない人から見れば悪い人に見える場合もあります。逆も然りです。赤く見えている物も本当は青いかも知れない。私が言いたいのは、人も物も見た目、第一印象で決めてはいけないという事です。最初は空は見えない物として言いましたが、本質と考えてもいいです。ニュースで犯罪者が報道されると大抵の人は『悪い奴がいるな』とか『酷いことするな』と思うだけでしょう。私は『家庭や社会におけるその人の周囲の環境はどうだったんどろう』『追い詰められていたんだろうか』などと想像します。犯罪に限らず、何かしてもらった好意も、『どう思ってこの人は自分にこうしてくれるんだろう』と考えます。小学校の時にやられた人の気持ちを考えろと言われたことのある人、聞いた人は多いとおもいます。私はそれにつけ加えまして、やった人の気持ちも考えろと言いたいのです。それが人の気持ちを考える、本質を見るということで、色即是空、空即是色に繋がり、また平和に繋がっていくのだと私は思います。