「懺悔」
法話
2017/12/16
2017年12月16日放送
さて、皆様は仏教間近に感じる或いは仏教を実践する時というのはどのような時でしょうか。多くの方は亡くなった方の為にする先祖供養、月参りや法事とお答えになる方が多いことと思います。私たちが今生きているのはご先祖様のお蔭であり、ご先祖様に感謝し報恩行をするのは仏教徒として大事な勤めです。
しかしながらお釈迦様は生きている私たちの為に、多くの大事な教えをつたえております。
そしてその教えを守る為に規則、戒と言うのをつくられており、私たちはそれを守っていかなければなりません。
それが授戒であります。
「戒」いましめとはサンスクリットの言葉でシーラと言い。もともと「善い習慣」という意味であります。我々仏教徒が日頃より守っていかなければならない大事な規則です。それを受けて仏の位にたどり着かなければならないです。
然しながら我々は知らず知らずのうちに煩悩・欲望により悪い行いをしてしまいます。
そんな凡夫である私たちにお釈迦様は隣れんで、慈しみの心をもって、悟りの門を開いてくださってます。ここの門に入る、授戒する時に初めて心の底から懺悔をしなければなりません。自分の醜い姿と言うものを何もかも包み隠さずお釈迦様の前に投げ出して懺悔するその時に救いを感じ、清浄の身にしてくれます。
我昔所造諸悪行・皆由無始貧瞋痴・従身口意之所生・一切我今皆懺悔
「私が昔から造った様々な悪の行いの原因は、すべて煩悩のむさぼり、いかり、おろかさによるものであり、それは身と、口と、心の行いから生じたものです、一切を私は懺悔します」
この懺悔文をお唱えすることにより、お釈迦様が加護してくれることでしょう。
函館市 興禅寺
太田 広康
太田 広康