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「四十九日」

法話   2017/09/02
2017年09月02日放送

今日は四十九日のお話をしたいと思います。

四十九日というのは、亡くなった人がその日を境に、煩悩に満ちたこの世から、完全に脱して、御みほとけの世界・おさとりの世界へ生まれ変わる、そういう区切りの日とされております。
亡くなった人は、四十九日の間、まだみほとけの世界へ生まれ変わっておりませんので、自分の家の周りにいてその家族のことを心配されたりしておりますけれども、四十九日を境に、家を離れてみほとけの世界へ生まれ変わるとされております。
四十九日の間の世界を中陰としまして、その中陰がみつる、満中陰という言い方をされるのもこの四十九日であります。
愛しい人が亡くなって間もないころは、深い悲しみにの中にあってまさに断腸の思いのこととは思いますが、お経の中に「常に悲観を懐いて、心ついに醒悟す」という教えがあります。
「常に悲しみに沈んでいると、心はついに目覚める」という意味であります。
人は哀しく辛い現実を経験することにより、周りの人の悲しみ、苦しみ、心の痛みが分かる人へと成長させてくれるものではないでしょうか。
四十九日の法要は、亡き人の生活のかたづけもひと段落して、気持ちも少し落ち着かれたこの日に、あらためて追善の供養を営むということであります。
自分もそうでありましたけれども、あちらの世界におります人から教わるというのは生きていた時ばかりではなく、これからまだまだたくさんあるような、そんな気がいたします。
ラジオをお聞きの皆様の中にも、愛しい人と永遠の悲しい別れをされた方がおられると思います。
四十九日というのは、亡き人がみほとけの世界、お悟りの世界へ生まれ変わる区切りの日として受け止めていただき、心の落ち着きどころとしていただきたいと思います。

遠軽市 祥巌寺
中村 祥嗣

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