「誕生と命日」
法話
2014/06/21
2014年06月21日放送
先日、49日を迎えたお檀家さんにこんなお話しをしました。
亡くなって一年後は一周忌、亡くなって二年後に三回忌。 数え年で数えると分かりやすいですよ。 亡くなって一歳、一周忌で二歳、三回忌で三歳。とんで七回忌で七歳。 この世に生まれて歳をとるごとに両親から祖父母から、友人からも誕生日を祝福してもらい。生まれてきた子供の誕生日も同じように祝う。
最近「三回忌を終えたらそれっきり」という方が増えているそうです。 こんなに寂しい事はないと思います。 祝う、では無く「悼む」という言葉がございます。 死後の平安を祈る、冥福を祈ると同じ意味を持ちます。派手でなくても良い、 静かでなくても良い、 たった一人でも良いから、「悼む」心を持ってご先祖様、亡くなった方に祈りを 捧げていただきたいと思います。
最後に、ライマン・マッケイ&クリス・メイナード監修『世にも奇妙な遺言集』 の一節より、イギリスの女性政治家ナンシーアスターの遺言を紹介します。 彼女は死の床で目を覚まし、覗き込む家族を見てこう言いました
「私は死ぬところなの?それとも誕生日?」
今日も、誰かの誕生日、そして命日です。
伊達市 興禅寺
奥村 宙史
奥村 宙史