「日々是好日」
法話
2013/08/03
2013年08月03日放送
私達日本人の生活には占いが深く根付いています。朝テレビを点けると星座占いをどの局も放送していますし血液型占いや風水など色々な占いによって恋愛から会社経営まで人生全てが占いに依存し一喜一憂しているのが日本人の特徴ではないでしょうか。カレンダーにも大安、友引、仏滅、先勝、先負、赤口の六曜と呼ばれる占いが記されています。実はこの六曜は古代中国の古い占いで鎌倉時代に日本に伝わり江戸時代に定着したものであります。現在、中国でも根拠の無いものとして使用されていませんし1872年日本政府もこの六曜を迷信として使用する事を禁止しています。江戸時代、友引は午前午後共に引き分けるという意味での共引でしたし仏滅は仏ではなく物が滅っすると書いて物滅でありました。私達は占いや迷信によって日々の吉凶を決めそして人生まで決められていたのではないでしょうか。
日々是好日(にちにちこれこうにち)という禅語があります。この言葉は中国唐の時代に活躍された雲門文偃(うんもんぶんえん)禅師の言葉です。ただ単に今日が良い日であったという簡単な意味では無く自分の努力によって一瞬一瞬を輝かせ一日一日を大事に過ごす事でたとえ悪い日であっても好き日に変えて行こうという教えであります。
私達も迷信や占いに踊らされることなく自分達の精進努力によって日々の生活を輝かせ一日一日を好き日に変えて行こうではありませんか。
稚内市 禅徳寺
竹田 教峰
竹田 教峰