報恩
法話
2025/11/16
2025年11月16日放送
おはようございます。札幌市龍松寺 池田正賢です。
仏教において大切にされている心のひとつに「報恩」というものがあります。簡単に言えば恩に報いることなのですが、それがなかなか難しい。まず恩の中でも物質的なものや特別なもの、形になっているものなどは分かりやすく感じられますが、それとは逆の物質的ではないものや特別目立たない物、形になっていないものはなかなか感じられないものです。形のある恩と形のない恩。前者は報いることができても後者はどうでしょうか。修証義のなかには次のようにあります。
「その報謝は余外の法はあたるべからず、ただまさに日々の行持、その報謝の正道なるべし」
日々の行いこそが本当の報恩であって、それ以外のことでは目に見えない大恩に対しての報謝ではないと言っています。口で御恩云々と言っても行いが伴わなければ意味がありません。
「事を行う」の「行事」ではなく、「行いを持つ」と書く「行持」とあるのはただ事を行うのではなくて、行いたもつということであります。自分の本分を守り、自分の務めるべき事を務めるのが「行持」なのです。
毎日の行い、務め、生活がそのまま恩返しとなるわけです。
今月は先代住職の七回忌になります。今ある自分というのは先代住職をはじめたくさんのご先祖様が繋いでこられたご縁によるものだと思います。その大恩に感謝をして先ほど言ったように日々を生きていきたいと思うものです。
どうぞ皆様もそれぞれの生活のなかで日々の行持を務めていただきたいと思います。
札幌市 龍松寺
池田正賢
池田正賢


