知ることと行動
法話
2020/07/11
2020年07月11日放送
おはようございます、北広島市 龍仙寺 清水碩峰です。
一度きりの人生、いただいたこの命、なんでもやってみたい、新たな挑戦。私はいつも興味が湧いた物事があるたびに、気持ちは全力で前を向きます。
そして今、令和二年も七月に入り半年が経ちました。折り返し地点です。「もしこの半年で何か新しいこと、始めたかい?」と聞かれたならは、恥ずかしながら「いいえ」と答えます。言い訳になりますが、新しい趣味を作りたいと思い、インターネットを使ってたくさん調べ、たくさん情報を得ることはできました。しかしそこで気が途切れてしまい、行動を起こす難しさを痛感させられたのです。さらに不思議なもので、知識が豊富になればなるほど、これはできる、できないと頭で判断してしまいます。皆様はどうでしょう。私と似た経験はございますか?
曹洞宗両本山のひとつ總持寺をお開きになられた瑩山禅師様は、約七百年も前に「多分を好むこと勿れ。直(じき)に勇猛(ゆうみょう)精進すべし。」とお示しになられています。これは行動を起こすために聞き、知るのであって、見聞きすることに満足するのではなく実践こそが大切だと解釈できます。
日常生活の中で行動を起こすきっかけは十分すぎるほど存在します。テレビや新聞、インターネットから溢れる情報を簡単に手にすることができる私たちは、知ることだけで満ち足りてしまい、行動を起こすことを忘れてしまいがちです。
また、本当は当たり前に過ごしてきた生活環境が一変いたしました。欲のままの行動ではなく、私たち一人ひとりの他を想う行動が問われている気がします。
さて、一度きりの今日をどう過ごしますか?
北広島市 龍仙寺
清水碩峰
清水碩峰