おはようございます、新得町　永福寺　大崎道春です。
今年も気が付けばお盆やお彼岸も過ぎ去り、豊穣の季節を迎え、週末はそんなイベントが目白押しです。本日は「ほっこり」という演題でお話をさせて頂きます。
私のお寺の近所に育（いく）ちゃんというママチャリに乗って、元気に走っているおばちゃんがいます。育ちゃんは、現在52歳の私より一つ年下の息子さんがいて、私を幼い頃から知っています。

ある日の夕方、お寺の呼び鈴がピンポーン、ピンポーンと鳴りました。誰か来たのかなと思って玄関に行ってみると、そこには育ちゃんが立っていました。私は「どうしたの？」と聞くと、「道春（みちはる）ちゃんお母さんいるかい？」、私は「残念だけど居ないわ！」
育ちゃんは「それならそれでいいんだけど、ジャガイモでちょっと作ってみたの、食べてくれる？」と言って、ほんわかあたたかいタッパを渡してくれました。私は「いつもおばさんありがとう！これで今日も生きれるね」というと、「うまいこと言うわね」と笑って帰りました。タッパを開けてみると、おいしい肉じゃがが、入っていました。
育ちゃんは周りの人達に何か作って振舞うことが好きな人です。誰かの喜ぶ顔を思い浮かべながら、まな板の上で包丁をトントン、トントン、その傍らではグツグツ音を立てている鍋から白い湯気が立っているのが目に浮かびます。
今、私達は自分だけの快適な生活、自分だけの豊かな生活、自分の都合の良い生き方に傾いています。育ちゃんみたいな心持ち、他人の喜ぶ顔を生きがいとする生き方、何となく「ほっこり」しませんか！