「見えない存在」
法話
2018/07/28
2018年07月28日放送
おはようございます。瀬棚町延命寺 松崎清文です。
人はそれぞれに人生の中に後悔した場面があると思います。
あの時にこうしていれば、ああしていれば、という場面が生きていれば何度も訪れると思います。特にこういった場面が多いのは大方誰かが亡くなった時ではないでしょうか?この後悔する原因はやはりいつまでも人や時間が当たり前にあると自分の中で決めているからです。
その時に伝えずに後で言おうとしたり、行動しようとする気持ちが多くの後悔を生み出すのです。
ですから感謝というのは絶対にその瞬間に伝えなければなりません。まったく同じ瞬間はもう二度と無いのですから。
同時に、私たちが生きられているのは、御先祖様の功績があってのことですから、毎日は出来なくても、毎月でも命日にお墓や仏壇に手を合わせて感謝の心を持ちましょう。
人だけに限らず、木や水など当たり前にある自然が無くなってから気づくのではなく、今からでも一人一人が大切に使わなければなりません。そうした小さな心遣いがやがて大きな力に変わるのです。
仏教には諸行無常という言葉がありますが、この言葉に意味にもあるように世の中のどんなものやことも移り変わりゆくものであって、永遠不変のものはありません。
これからは見えている存在ばかりに目を向けるのではなく、普段当たり前のように見過ごしている大切な見えない存在に目を向けてみてはいかがでしょうか。
せたな町 延命時
松崎清文
松崎清文