「仏様や菩薩様の願い」
法話
2018/05/19
2018年05月19日放送
おはようございます。小樽市正法寺、荻野徹宗です。
仏教には実に多くの仏様、菩薩様が登場されますが、そのすべてが共有している願いがあります。
私ども僧侶はこれを「四弘誓願文」(しぐせいがんもん)と呼んで、法要の場でお唱えしています。
「衆生無辺誓願度」(しゅじょうむへんせいがんど)
「煩悩無尽誓願断」(ぼんのうむじんせいがんだん)
「法門無量誓願学」(ほうもんむりょうせいがんがく)
「仏道無上誓願成」(ぶつどうむじょうせいがんじょう)
己を壊しかねない煩悩から離れ、尽きることのないお釈迦様の教えを学び、この上ない悟りを得て、苦しんでいる多くの人々を救うという誓いがここに込められています。
自分の為だけではなく、誰かを救う為に生きるということ。
少し大袈裟かもしれませんが、仏教はそんな生き方を示しています。
では私たちがまずできることは、どんなことでしょうか。
職場、学校、家庭、立場や環境を問わず、人は様々な問題に直面します。
普段何気なく接している人にも、それぞれに悩みや迷いがあるかもしれません。
温かい言葉や笑顔には、そんな人を安心させる力があります。
いまこのときから、もっと使ってみませんか。
「ありがとう」「おつかれさま」「おいしかった」
たくさんの温かい言葉はいつも出番を待っています。
あなたのひと声、あなたの笑顔に救われる人がきっといます。
ひとりひとりの心を温められる人になれるよう、共に努めてゆきましょう。
小樽市正法寺
荻野徹宗
荻野徹宗