「一つ一つ丁寧に」
おはようございます美唄市東光寺東松皓仁です。
GWも終わり、四月から就職や移動などで生活の環境が大きく変わった人も新しい環境にそろそろ慣れてきた頃ではないでしょうか。また、慣れてくると同時に大きな変化から疲れを感じる人、どことなくやる気が出なくなっている人もいるかもしれません。世にいう五月病というものですね。
さて、私たちの曹洞宗では日ごろの行い一つ一つを大切にしています。今でも大本山である永平寺では、起床から食事、睡眠まで一日のあらゆる行いが修行であるとして大切に営まれています。
そのことを簡潔に表していると思う言葉が「喫茶喫飯」という言葉です。この言葉は、お茶を飲むときには飲むことのみに集中し、ご飯を食べるときには食べることのみに集中するという意味です。
また、お茶を飲むときだけではなく、朝起きて布団を畳む時、戸を閉める時、それぞれの仕事の時、あらゆる行いで、他のことに気を取られずに、目の前の一つのことに集中して両手で丁寧に行うということです。
「何を悠長なことを!」と思われるかもしれません。確かに今の忙しい生活の中ではなかなか大変かもしれませんよね。まずは難しく考えず、普段の行いの前に一呼吸置いてから取り組んでみましょう。
そのことに集中して行ってみると今まで気づかなかった「これってこうやればうまくいくんだ、こういうことなんだ」という新しい発見があるかもしれません。また、物事が滞りなく進んでいくと気分も軽やかになっていきますよね。その中で丁寧さを心掛けることで、気分も落ち着き自分の心も一緒に整ってくる気がします。
物は試しにまずは、今目の前にあることから丁寧に行ってみてはどうですか。
東松皓仁