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「食事」

法話   2016/10/08
2016年10月08日放送

私が住む留萌市幌糠町は、豊かな自然に囲まれた留萌管内でも有数の稲作地帯です。秋の今頃、農家の方々は黄金に色づいた稲穂を刈り取る作業の真っ最中です。
道元禅師の数ある著作の中に『赴粥飯法(ふしゅくはんぽう)』という著書があります。これには禅道場における食事の仕方や注意点について書かれています。例えば食事の準備や給仕の仕方、器の持ち方やおとなえごとなどの食べ方についても詳しく丁寧に示されています。
その『赴粥飯法(ふしゅくはんぽう)』に示されている食事の際のおとなえごとの一節に「一つには、功の多少を計り、彼の来処を量る」とあります。これは、この食が天地の恵みを受け、多くのご縁によって目の前の料理となったことに思いを巡らせ、そのご縁に感謝することを教えています。
稲が収穫されお米となり、食べる過程を見てみても、田をおこして種をまき、田植えをして育った稲を刈り取り、乾燥させて脱穀、精米してようやく米となり、それをとぎ、炊いて初めてご飯となります。
稲が育つ為には太陽の光や水などの自然の恵みはもちろん、お米として食べられるようになるまで農家の方や調理する人の手が必要なのです。
現代の日本語の「たべる」という言葉は、いただく、頂戴するを意味する「たぶ」という言葉の丁寧な言い方です。それは天地の恵み、自然からの賜わり物に感謝しこれを頂戴するということです。
お米だけでなく、野菜や果物、肉、魚などは皆、私達に食べられる為に生きているわけではありません。これらの命と多くのご縁によって私達は食事を頂き、命をつないでいます。
そんな私達だからこそ「食事」という何気ない日常を見つめ直していきたいものです。

留萌市 正林寺
傳法 智道

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