「命」
法話
2016/07/30
2016年07月30日放送
今、世界では飢えに苦しむ人達が後を絶ちません。
ここ、日本も例外ではないのでしょうが、恵まれている方ではないでしょうか?
私達は日常、当り前の様に食べ物を口にしております。
それは生きて行く上で必要不可欠だからです。
好きなものを食べたい時に食べる。
今日、深夜であっても外に出れば安全かつ衛生的な食べ物が簡単に手に入る世の中でございます。
しかし、簡単に手に入るあまり、食に対して感謝の心が薄れているようにも思われます。
お釈迦さまは、この様に言われております。
『人間は生きて行くのに食べ物を食べなくてはいけない、しかし、食べ物は皆命有るものだ、だから必要以上食べてはいけない、必要以上食べるという事は必要以上殺すという事だ、食べ過ぎてはいけない』と教えられたのです。
お米や野菜に命が有る事と魚や動物に命が有るという事とは、なんの違いもないのです。
命は命なのです。
私達は他の命を頂かなければ生きて行けないのですから、本来食べる時に何が良くて何が悪いなどということは仏教の教えには無いのです、すべて平等なのですから
『あなたの命をいただきます』という感謝の気持ちを忘れてはいけないのです。
日々、当り前に食べている物の中に命が有るという事を、あらためて思い返してみては如何でしょう。
新篠津村 光明寺
藤原 和宏
藤原 和宏