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「脚下照願(きゃっかしょうこ)」

法話   2016/07/02
2016年07月02日放送

早くも今年も半年が過ぎ、少しずつ太陽の沈むのが遅くなるのを見て、夏の季節の訪れを感じています。夏に備え、皆様も夏物の服や履き物などを出す頃かと思います。履き物は我々の生活に欠かす事の出来ないものです。そこで今回は履き物にちなんで、皆様に「脚下照願(きゃっかしょうこ)」という言葉をご紹介したいと思います。
お寺の玄関などでこの言葉を見かけた方もいるかと思います。脚下は自分の足元、照願は自分の行いを振り返り反省するという意味があります。すなわち、履き物をそろえる時に、自分自身を見つめなおそうということです。
永平寺では、どんなに急いでいる時でも、自分の履くスリッパを綺麗に揃えて脱がないと、先輩の和尚さんからご注意を受けてしまいます。仏道を成ずる為に修行する中で、最も身近な自分の足元を見る事を忘れ、乱してはならないのです。それは修行以前に自分がどういう人間なのかをわかっていないという事になってしまうからです。
大本山永平寺78世宮崎奕保禅師さまは坐禅の際、例えそれが修行に来たばかりの雲水のものであっても、スリッパが乱れていれば自らそれを揃えたそうです。禅師さまは、スリッパを揃えればスリッパが、お線香をまっすぐに直せばお線香が「成仏した」とおっしゃったと聞いています。私はこれを「揃える事や直す事は、その物が、その物の在るように成った」ということだと思っています。
今の人々は時間に追われ、毎日を忙しく過ごしている事が多いように感じます。だからこそ、履き物を脱いだ時に、この言葉を思い出して自分自身をもう一度見つめなおしてほしいと思います。

新ひだか町 禅祥寺
渡辺 邦顕

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