「挨・拶」
法話
2016/05/21
2016年05月21日放送
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会話を始める時は、様々な場面や状況で「挨拶」という言葉が欠かさず存在し、その後から会話というものが始まります。特別に感じるものではないのですが、人との関わりの第一歩として、挨拶とはとても重要な役割を担っている言葉でもあります。
しかしながら挨拶を行う上で、込められた気持ちが必ずしも同じものではないことがあります。相手が年上や年下、立場の違い等の事柄から、その人に対する気持ちや言葉の質というものが変わり、会話を行う前の段階から相手との気持ちに「差」が生じている事が隠れずに解ってしまう程です。
この挨拶というものは実は、禅に由来する言葉でもあります。
挨拶の挨とは「勢いよく押す」こと。
挨拶の拶とは「迫る、切り返す」こと。
挨拶とは、この二つの意味を組み合わせであり、これは修行僧が問答を行じている動作を示しているものです。
疑問を持つ者は「押しだす」ように問い、答える者も「圧迫し、切り返す」ように答えます。問答は目上の方に対しても行われ、時には鬼気迫る勢いでぶつかり合う程であり、お互いに生半可な気持ちで問答は行っておりません。
世の中は諸行無常の故、常に物事が移り変わり「差」というものが存在してしまいます。
その中で、挨拶というとても簡単なやり取りでは、分け隔てない関係であり、原初にあった対等に接する気持ちというものが、挨拶を通じて築かれてゆく事を切に願うばかりでございます。
美唄市 禅昌寺
荻野 喬弘
荻野 喬弘
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