「お塔婆(おとうば)とは何ですか?」
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今朝はお塔婆についてのお話をさせていただきます。お塔婆というと、お墓に建っているものという印象があると思いますが、実際に何かと聞かれると、よくわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お塔婆とは、もともとは、お釈迦様のご遺骨を供養するために弟子たちが建てた塔に由来します。今でもアジアを旅行すると、ストゥーパと呼ばれる塔を目にしますが、インドから日本へと仏教が伝わっていくにしたがって、ストゥーパがなまり、卒塔婆(そとうば)となり、略して塔婆と呼ばれるようになりました。
私たちがお塔婆を建てるのも、お釈迦様をお弟子さんたちが供養したように、今は亡き大切な人を供養するためなのです。そして、それは亡き人への感謝の気持ちを伝えるだけではなく、今を生きる私たちの生き方を振り返るためにお塔婆を建てます。
道元禅師様が大切にされていたお経の一つ「法華経」にも
皆応(まさ)に塔を起(た)てて供養すべし
と書かれてあります。
たとえ私たちがどこにいたとしても、また、どのような状態であれ、健康であれ体が不自由であれ、私たちが正しく生きようと決意を新たにすることこそが、塔を建てるということです。
ご法事では、その象徴としてお塔婆を建てますが、実際に建てることをしなくても、たとえ、一日の始まりに仏様の前でそっと手を合わせ合掌することだけでも、正しく生きようと塔を建てることになるのです。
最後に、「雨ニモマケズ」で有名な詩人、宮沢賢治さんが亡くなる前に書かれた詩を紹介して終わりにします。
手は熱く足はなゆれど われはこれ塔建つるもの
滑り来りし時間の軸の
をちこちに美(は)ゆくも成りて
燎燎と暗をてらせる
その塔のすがたかしこし
むさぼりて厭(あ)かぬ渠ゆゑ
いざここに一基をなさん
正しくて愛しきひとゆゑ いざさらに一を加へん
高橋 正英
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