「先代の教え」
法話
2014/12/13
2014年12月13日放送
「悩んだ時は、自然に聞いてみなさい」 これは、先代の住職である伯父がよく口にした言葉でした。 ある日、私はその意味を詳しく尋ねると、先代はこう語り始めました。
「川というのは、人生を表し、仏の道を示している。どんなに大きな川でもキラキラとした一滴の雫から始まり、それが下流へ流れる程、広く深くなる。しかし、濁ってしまうこともある。
川は、下流へ流れる程、濁ってしまうと言ったように、人も知らず知らずのうちに罪とがを犯し、子供の頃のような素直な気持ちを失っていってしまうのだよ」と。
私は、自分自身に照らし合わせ、確かにそうだなと頷くと、先代は最後にこう言いました。
「しかしな、どんなに濁ってしまった川の水でも、海は分け隔てなく全てを受け入れ、そして、清らかな水へと戻してくれる。海というのは、慈悲深い母の心を持つ仏様なのだよ」と。
私は、知らず知らずのうちに罪を犯してしまっていたらどうすればいいのだろうかと考えました。
みなさんならどうしますか? み仏の教えに反省したのならば、み仏にも人様にも謝り、そして、人の為に、お役にたつ生き方をすることだと仏様は示されています。
素直な心で生き、幸せな人生を歩まれることを切にお祈り致します。
七飯町 光現寺
星見 拓禅
星見 拓禅