「命の繋がり」
法話
2014/07/19
本日は自分の命についてちょっと考えてみましょう。先日、ある研修会でのことです。講師を務められたお坊さんが、命のことを考えてほしいと言われて次のようにされました。お聞きの皆さまも一緒にやってみましょう。「皆さん、手を出してください。その反対側の手で小指を掴んでください。小指は自分自身だと致します。その隣の薬指を掴みます。薬指は自分のお父さんとお母さんに当たります。さぁ、それではお父さんとお母さんの名前を声に出してはっきりと言ってみてください。はいどうぞ。次に中指を掴みます。お父さんお母さんにもそれぞれお父さんとお母さんがいます。皆さんのお爺ちゃんとおばあちゃん、全部で四人、声に出していってみてください。はいどうぞ。ではその次に人差し指を掴みます。皆さんのお爺ちゃんとお婆ちゃんにもお父さんとお母さんがいました。全部で八人、声に出して言ってみてください。はいどうぞ」
いかがでしょうか。お父さんとお母さんの名前、おじいちゃんとおばあちゃんの名前までは言うことができた。しかし、その先は言えなかったという人がほとんどではないでしょうか。私もその一人です。
四代遡ると十六人。八代遡ると二百五十六人。二十代遡ると百四万八千五百七十六人。三十代遡ると十億を超えます。四十代、五十代とまだまだ増えていきます。これは我々の御先祖様の数です。御先祖様に手を合わせる、感謝をするということはこれだけ多くの方々に対して行うということです。 その中で一人でも欠けたならば今の自分は存在しません。自分が知らないたくさんの御先祖様のおかげで途切れることなく繋がっている、これが私たちの命なのです。
岩見沢市 孝禅寺
安彦 智峰
安彦 智峰