法話

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「越冬」

法話   2014/02/08
2014年02月08日放送

北海道の長い冬も、終わりに近づいています。冬に檀家さんのお宅へお参りに伺うと、どうしても凍てつく寒さと降り積もった雪の話をすることが多くなります。「寒いのは嫌だね」とか、「雪はもういらないね」などと繰り返し言いながら歳を重ねてゆくのが、北国で暮らす私たちの生活様式なのかもしれませんね。
「何事も かはりはてたる 世の中に 知らでや雪の 白く降るらむ」という歌があります。作者は、今から400年と少し前の戦国時代、織田信長の部下であった佐々成政です。何もかもが変わってしまったこの世の中なのに、雪はそうと知らないのか、前と同じように降り積もっている。織田信長から、豊臣秀吉の天下へ、世の中が移り変わったことを嘆いた歌だとされております。
お釈迦様が諸行無常という言葉でお示しになった通り、あらゆるものは移り変わっていきます。自分自身も、周りの人々も、環境も変わっていきます。去年の冬と今年の冬は、同じようでいて、決して同じではないのです。
しかし、移り変わっていくことを嘆いてばかりもいられません。以前NHKのドキュメント72時間という番組で、東京の墓地にお墓参りに来ていた女性が、「昨日があって今日があって明日があるのと同じで、父と母がいて今の子供たちがいてその先に孫がいてつながっているわけだからお参りに来るのだ。」とおっしゃっていました。
おそらく私たちの御先祖も、私たちと同じように、寒さや雪の話をしながら目の前の冬を乗り切ってきたのでしょう。そして私たちが毎年やってくる冬をつつがなく過ごした先に、きっと次の世代の命があるのですね。
次につなげる冬、そう考えて残りの冬をすごしてみませんか。春は、もうすぐそこです。

千歳市 大禅寺
押見 正貴

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