2012年3月24日放送
法話
2012/03/24
2012年03月24日放送
最近は随分風邪が流行っているようで、私も風邪で診療所に行き順番を待っていたところ、ひとりの小さな子供が看護士さんに注射をされておりました。 そうしますと子供は痛いので母親に助けを求めるような目をしながら大きな声で泣き、その横で様子を見ている母親は泣いている子供自身より何倍も痛みを感じ、目に涙を浮かべていました。 この光景を見て親子の愛情を感じた訳でありますが、このような経験はどなた様もなさった事が有るかと思います。
では私達は他人の痛み・悲しみ・喜びをどれだけ自分のものとして捉える事が出来るでしょうか。 僅かに同じ気持ちになる事が出来ても、なかなか全てを受け取ることは出来ないものです。例えば水に溺れた人を助けるには自分もまた水に入らなければ助けることは出来ません。 このように思いやりの心を持って相手の立場に立ち、共に行動する時、自分も相手もひとつになります。
真実を持って相手に接した時、その人もその心を感じ取り相手を信じてそれについてくるのです。 何事も為すにあたって心を込め、少しでも相手の立場になってあげることが大切です。
江別市 禅龍寺
万年 守道
万年 守道