2011年9月3日放送
法話
2011/09/03
2011年09月03日放送
町役場の職員で友達の多い、音楽を愛する人が亡くなり、お通夜の席でさだまさしさんの「防人の詩」をかけさせていただきました。 仏様のおしえで「生老病死」と無常が入った詩でした。
私は時折 苦しみについて考えます
誰もが等しく 抱いた悲しみについて
生きる苦しみと 老いてゆく悲しみと
病の苦しみと 死にゆく悲しみと
現在(いま)の自分と
おしえてください
この世に生きとし生けるものの
すべての生命に限りがあるのならば
海は死にますか 山は死にますか
愛は死にますか 心は死にますか
私の大切な故郷もみんな
逝ってしまいますか
三月十一日、東日本大震災。大津波、さらに原子力発電所事故という未曾有の大災害に、私も修行仲間と慰問をさせていただきました。 甚大な被害の様子に、身の凍る思いをいたしました。 少しでも一人ひとりが、安穏な暮らしが訪れますよう、被災者の皆様と向きあい、わがことと受けとめ、ともに支えあうことが大切です。
この詩に
わずかな生命の
きらめきを信じていいですか
言葉で見えない 望みといったものを
去る人があれば 来る人もあって
欠けてゆく月も やがて満ちて来る
なりわいの中で
※『防人の詩』 1980年7月10日 作詞・作曲・歌:さだまさし
標津町 龍雲寺
梅田 一成
梅田 一成