行事報告

青少年教化指導者研修会

行事報告   2007/11/21

 11月19~20日、札幌市中央寺において本庁主催「平成19年度青少年教化指導者研修会」が開催されました。

 青少年教化員の有資格者を中心に開催されるこの研修は、受講者が積極的に参加せざるを得ない雰囲気に包まれていました。「随所作主」は私たちの理想とするところ。しかし、これがなかなか容易ではありません。現職・布教講習会をはじめ梅花等、種々の研修があるが、何れも客人としての物見遊山的参加になりがちであります。この青少年研修は、受講者一人一人が主人公として参加しています。一人に5分間という時間が与えられ、それぞれが所感を語ります。今回は諸事情で参加者が22名ほどでありましたが、全ての参加者が自己の知見を誠心誠意、吐露しました。会場内は語る側も聴く側も互いに「随所作主」でありました。
 今回、主任講師を勤められた特派布教師、守屋敬道老師が「布教(伝道)は、語り伝えることを自らが楽しみ、聴衆をして法悦に入らしむことが大切である」と示されましたが、研修内容は全くその如くでありました。また、守屋老師は主題講話のなかで故島崎光雄老師、辻淳彦老師のことばを数多く引用され、布教もまた正師による面授であるとの印象を受けました。老師は、講話の最後に得意の手品を披露され、受講者一同大いに盛り上がりました。それを拝見していて、「天草四郎は手品で大勢の信者を獲得した」ということを想起しました。
 また、一般講師としてはHBCラジオパーソナリティ田村美香氏の講演を実施。「伝えるということ」と題して、平素のラジオ番組などでの活躍ぶりを愉快に披瀝されました。『いかに自分がアナウンサーという職業に向いていないか』という数多い失敗談を話され、結論として『一緒に番組を持っている演者やスタッフ、あるときには通行人など、周囲の人々に助けられて、自分を表現させて頂いている』という内容でした。禅には「索語・索話・釣語・垂語」など、師が弟子の意見・力量を引き出す手法がありますが、田村氏は自らを弟子的な立場に置くことにより、活撥撥地を現成させていることがわかりました。このことは、教化、伝道に関して大いに参考となる点でありました。

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