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「心がけ」

法話   2017/06/24
2017年06月24日放送

長すぎる老後は生き地獄なのでしょうか。「八十九十まで生きたりとてそれで沢山といわれぬのが命。錦の帳の内に傅(かしず)かれて、氷菓子を末期の水にしても、満足のできぬは死なり」と。
何となく生き、何となく死ぬ中流の時代はいつのまにか過ぎ、祭りのあと限界まで生き、仕方なく死ぬといわれる今の世の中では、お金はいくらあっても不安かもしれません。誰も親しい人がまわりにいなくなっても一人で生き続けねばなりません。
新郷由起(しんごう ゆき)著『絶望老人』はなぜ生きているのかわからない、これまで考える時間がなかった人々。いつまで生きるのかわからない、じんわりじっくり日一日が心身に堪えていく人々。真綿で首を絞められるような苦しみの中でもがく人々の姿を描いています。
小さな絶望から生まれた無限の宇宙のような漆黒の孤独と恐怖が、私たちをさし招きます。孤独と恐怖に打ち克ち、絶望からこそあなたの祈りは生まれることを信じましょう。今日のこの一日の命を、今日はこれに挑戦しようという希望からはじめましょう。そして一日の命への感謝をこめて笑顔で休みましょう。バラ色の未来とは、夕暮れの茜色の空だといいます。老後にも明日、未来はあるのです。
一日一日と「心がけて生きるのは面倒と言えばこれほどやっかいなものはありませんが、又楽しみとすれば是ほど面白い事はないでしょう。だれも身のために利益少なしとせず、されば金あるものは金をだし、才あるものは才を貸し、暇あるものは暇を惜しまず、出来得るだけ為すべきものか、人の世話は身の世話なり」と明治の文筆家 饗庭篁村(あえば こうそん)は書いています。
よい一日を。お気をつけて。

南富良野町 全昌寺
大神 裕全

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