法話

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「身、口、意」

法話   2017/06/17
2017年06月17日放送

仏教では人間の行いは、「身、口、意(しん、く、い)」の「三業(さんごう)」で行っていると説かれています。「身(しん)」は身体の身と書いて行動のこと、「口(く)」は口と書いて発する言葉のこと、「意(い)」は意志の意と書いて心のことです。そして「三業(さんごう)」とはこの三つの事柄が、良くも悪くも結果を招く要因になるということです。
では、出来るだけ悪い結果にならぬよう、自己中心的な心を起こさず、言葉や行動にも注意しなくてはいけない、私はそう考えておりました。
しかし、なかなか上手くはいかず、忙しくなると心に余裕がなくなり、自分は悪くないのだとそう言い聞かせては、周りの方に不適切な態度をとってしまいます。 後から言わなきゃよかった、しなきゃよかったと、後悔する事が多々あります。皆さんはいかがでしょうか。
そんな時、私はあるご老師が言われた言葉を思い出します。老師は言われます「心は見えていないようだけど、人は会ったときから無意識に、その人の心を受け止めている」と。
確かに私達は言われなくても、相手がイライラしているとか、嬉しそうだなとか、なんとなく気付いてしまう事があります。それ程に心とは表に現れやすく、また偽り続けることが出来ないものなのです。
大切なのは感情を抑えて、言葉や行動に注意することではなく、常に穏やかな心で、他者と正直に向き合う事なのですね。穏やかな心が優しい言葉を生み、思いやりのある行動を促します。
今日という大切な一日を、お互いに笑顔で過ごせる様、姿勢を整え、呼吸を整え、心穏やかに初めてまいりましょう。

芦別市 大興寺
田中 貫志

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